茂子先生、よろしくお願いします。
きょうのテーマは、「風邪の対処法」です。
Q 夏に水分を摂り過ぎると、この時期に様々な症状が出てくるということですが、主なものは?
- 気温や気圧の変化で、皮膚表面で水の発散不良がおきます。発散できない水分は呼吸器にまわり、咳や鼻水の症状として顕れやすくなります。
- また、寒暖の差が激しいため、気管や喉が熱をもち、痛みを伴います。痰が出やすい、喉がつかえるといった症状も出ます。
Q 夏に水分を摂り過ぎた方は注意が必要ですね?
- 過剰な水分は胃腸の機能も弱め、それにより風邪をひきやすくなっています。
Q 風邪は汗をかくと治るというのは本当ですか?
- 漢方では、風邪は外から侵入してくるも「外邪」と捉えます。
- 汗をかかせることは、冷えて機能が落ちている体表に血液を送り、温めて外邪を飛ばす処方です。
- 既に汗をかいている方に使うと、それ以上かかせることは出来ないので、逆に肺に水気を引き込んでしまいます。発汗剤で肺炎になる理由です。手が湿っている人にもしてはいけません。
Q 風邪の予防で大切なことは?
- スカーフなどで首筋を冷やさないこと。首の後には風池、風門という風邪に関わるツボがあります。
- 冷えて戻ったら、その時こそ発汗時の漢方、または、ドライヤーで首筋を暖めましょう。温かい服装にして、温かいものを少量口に入れましょう。
Q 首筋を暖める。暖かいものを少量口にするですね?喉の痛みなどはいかがでしょうか?
- のどに痛みが出始めた時は、塩気を加えたうがいや、ミズキという酵素に塩を加えたうがいをお薦めします。
- 漢方薬は炎症を摂るものです。痛み方、傷んでからどれ位時間が経っているか、どの程度痛いのかにより何種類かの処方があります。
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Q のどの痛みをのど飴でなんとかしようというのは間違いですか?
- 食効のある商品なら初期の痛みの改善が出来ます。
- 塩とのど飴ぐらいはバッグに入れておくと良いでしょう。「リコリスのど飴」、「くまザザのど飴」、「プロポリスのど飴」、「プロポリスのスプレー」などを予防にも持っていると良いです。
Q 風邪をひいてしまった時の食事についてはいかがでしょう?
- お腹が空かなければ、無理に食べる必要はありません。消化する力もありませんので、体が一生懸命風邪を治そうとしているのを邪魔してしますます。
- お腹がすいてきたら 一番はご飯に味噌汁、梅干しを推奨しています。
- 漢方薬を使っている子供のなかには、熱があっても元気でお腹が空くという子もいます。しかし、熱が高い時には、控えめで消化の良いもの、または、アミノ酸などのサプリメントを推奨しています。食べやすのは塩気をしっかりつけた梅干しおにぎりですね。
Q ノロ、ロタウィルスなどが心配な季節になってきますね?
- 漢方薬を処方する上で大切なことは「証に従え」です。風邪のような急性疾患は時間で病状が変化します。そこに対応すれば早く改善します。
- はき下しなどの胃腸の風邪を霍乱(かくらん)と呼んでいます。ウィルスで言えばノロ、ロタウィルスですが、これらも同じ治し方です。風邪に対応するものを家庭常備薬としておいておくと非常に便利です。
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